さなえの計算用紙

日常風景やゲームの感想など書いていきます。ご自由にコメントをお願いいたします。

COVID-19治療に関する、企業と政治家のあるべき姿の一考察

これを書いている2022年2月5日現在は、2019年末から流行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の被害が拡大している。感染症との共存のためには治療薬やワクチンが必要であるが、最近は製薬企業や政治家の行動に疑問を感じることがある。ここではその問題点をまとめていきたい。

 

  1. 興和株式会社のプレスリリースから考える科学リテラシー

2022年1月31日に興和株式会社は以下のプレスリリースを発表した。

興和 イベルメクチンの「オミクロン株」への抗ウイルス効果を確認

https://www.kowa.co.jp/news/2022/press220131.pdf

 

興和が実施しているイベルメクチンの治験の情報は下記のリンクで確認してほしいが、すでに承認されている駆虫薬としての用法用量とは異なっている。

https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031210316

 

駆虫薬としての安全性は確立されているといってもよいが、COVID-19の治験の文脈で「安全な薬である」と説明することは少し疑問を覚える。

このプレスリリースは信用しない方がよい。

まずプレスリリースのタイトルがミスリードを誘っている。科学(特に医学薬学)リテラシーのない人は「ヒトでの有効性が確認された」と誤解してもおかしくない。内容をよめば、非臨床試験(細胞実験や動物実験のことだが、プレスリリースでは詳細は書かれていない)の結果であるとわかる。時事通信の記事では、「非臨床試験」という最も重要な情報が欠落している。

www.jiji.com

 

非臨床試験の内容がわからないため、その結果をヒトに外挿できるかどうかは全くわからない(外挿できないと考えた方がよい)。非臨床試験でのイベルメクチン濃度と、治験でのイベルメクチン濃度の対応は不明で、科学的な検討のしようがない。自社が「製薬企業」であると認識しているなら、もう少し科学的に責任を持ったプレスリリースを出してもらいたい(興和は商社事業なども行っており、多くの製薬企業とは状況が異なっている)。

 

  1. 塩野義製薬甘利明の関係?

2022年1月31日に塩野義製薬株式会社が以下のプレスリリースを発表した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬S-217622の第2/3相臨床試験結果に関する発表について

www.shionogi.com

 

参考資料として決算説明会の資料も見ることができ、これだけでさきほどの興和のプレスリリースとは説得力が異なる(これがふつうである)。

問題は、自民党甘利明氏が発信した以下のツイートである。

 

 

甘利氏のツイートの内容のうち

・効能は他を圧している

・ワクチンは5月、治療薬は2月中にも供給できる

については塩野義製薬が発表している資料から読み取ることはできない。薬事承認されていないものに対して効果があると誤認させるような説明は禁じられている(健康食品の類は景品表示法医薬品医療機器等法に違反することが多い)。また、製品の供給時期については株価に影響を与える重要な情報であり、その発信には十分に神経を使わなければならない。甘利氏のツイートが正しいならば、塩野義製薬は何らかのルートで甘利氏に開発状況を説明していることになる(甘利氏に説明するメリットは私にはわからない)。甘利氏のツイートは、未公開情報を一般に対してリークしたものと捉えられてもおかしくないのではないか。

 

また、

・外国承認をアリバイに石橋を叩いても渡らない厚労省を督促中

については、極めて問題がある。薬事承認は厚生労働省および医薬品医療機器総合機構(PMDA)が行うが、COVID-19に関連した製品は優先的に審査されている。

www.pmda.go.jp

 

優先審査といえども、科学的な検証には時間がかかることはやむをえない。これをロビー活動や政治的な力で強引に推進しようとすることは企業としてのコンプライアンスが疑われる。

医薬品が国産だから安心安全であるというのはもはや幻想である。正しく薬事承認されていればどこの国の企業が開発したものかはほとんど意味がない。意味があるのは、国内に開発できる能力のある企業を持っておくことである。平時は何をアウトソースしてもよいが、緊急時には自分たちでなんとかしなければならない。

たまに湧き出る気持ち

急にむなしさが胸を満たすときがある。平たくいえば生活が充実していないとでも言えよう。やりたいことはたくさんあるが、日中の仕事の無為さを覆い隠すことはできない。懸命に仕事をしたとしても振り込まれるお金はわずかで、仮に収入が10倍になったとしてもこのむなしさの穴埋めはできない。

とはいえ、こう思うことも含めて人生であるから、それを受け止めなければならない。私が満たされない気持ちは他の誰かにプレゼントしたつもりで、これからも一人生きていく。

Lose「まいてつ Last Run!!」プレイ中での気づき

まいてつ Last Run!!の攻略は全然終わっていないが、ハチロク√の1回目のシーンまで進めて気づいたことをメモしてみる。ゲームの内容には関係ないため、ネタバレにはならないと思っている。

 

これまでに感想を書いてきたヤキモチストリームやものべの、それ以外のエロゲーも含めて、一般的にシーンではピアノメインの艶っぽいBGMが使われていることが多いように思う。しかし、少なくともハチロクシーンでは落ち着いていながらもドラムビートの刻まれたBGMが用いられていた。それまであまり考えたことはなかったが、ビートが刻まれることで艶っぽくなりすぎず(作品の性質もあると思うが)、明るい雰囲気づくりに成功していた。個人的にはこのBGMを高く評価している。ゲームの内容についての記事や考察はいくらでもあると思うが、シーン中のBGMをわざわざ取り上げる人は少ないだろうということ、個人的な気づきを与えてもらったことをここに記録しておく。

 

ゲーム全体をクリアした際はまた記事を書くが、途中にでもまた気づきがあれば投稿しようと思う。

何を勉強したらいいのだろうか

仕事を始めてからの勉強はほとんどの場合は

・仕事に必要な勉強(語学、資格など)

・一般教養の新書を読む

のだろうと思います。

個人的には上記、特に仕事に必要だからという理由で勉強するようなモチベーションはありません。会社の教育プログラムとして、TOEIC対策やスピーキング練習などの英語学習が提供され、同じ部署のメンバーの多くがそれに申し込んだようです。TOEICレベルであれば会社から提供されなくても自分でやればいいのに、と思ってしまいます。

仕事にしろ研究にしろ、すぐに役立つもの(コスパのよいもの?)が重宝されていて、そうでないものの価値がなかなか認められていないと感じます。世間的には重要と思われていないものでも、自分が価値を見出したのであれば風潮に屈せずに勉強していきたいものです。

Lose「ものべの -happy end-」の感想

Loseの「ものべの -happy end-」をクリアしたので、簡単に感想を残します。

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旧作である「ものべの」は未プレイですが、多少の変更点はあるものの本作にもそのシナリオが収録されているためこちらを遊びました。

「ものべの」部分は、グランドルートに相当する夏葉以外の2人(すみ、ありす)を先にプレイすることになりますが、どちらも物語の根底にある問題を完全には解決できないまま終わることになるため、旧作だけをプレイした人は救いがないルートだと感じたのかもしれません。夏葉ルートは見かけ上は問題を解決しているのでシナリオとしてはきれいに終わっていると思います。

本作では後日談が追加されています。すみルートの後日談が、ものべの全体の核心に迫る重要な役割を果たしています。ものすごく長く、時間のかかるルートですが、ここまでプレイしてやっとものべのという物語を理解できました。

ありすルートの後日談は、主人公とありすがそれぞれの方法で成長し、問題解決をしていく過程が描かれています。それぞれのルートの中では比較的我々の生きる現実に近い世界観、科学観が採用されていて、すみルートとは全く異なる楽しみがありました。

夏葉ルートの後日談は、個人的には蛇足でした。「ものべの」部分で十分完結していたのですが、そこに無理やり付け足した感じが否めません。

 

総じてよいゲームでした。現在はセールを行っており、ダウンロード版が500円と破格ですので、買っておいて損はないです。

聖地巡礼 -らき⭐︎すた編-

年度末の有給休暇を消化しておりましたが、ずっと家にいても健康的でないため外出することにしました。

らき⭐︎すたというマンガの聖地である埼玉県久喜市鷲宮神社の鳥居再建に関するニュース(http://www.washinomiyajinja.or.jp/housan/)を見ましたので、奉賛金を納めるために実際に向かいました。

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鳥居再建の奉賛金を納めた方がたくさん掲示されており、地元のみなさんやらき⭐︎すたファンに支えられているのだろうと思いました。

鷲宮の街のいたるところにらき⭐︎すたのポスターが貼ってありました。マンガの連載開始やアニメ放映から15年ほど経過しているため色褪せてはおりましたが、その土地の文化として残っているのは素晴らしいことです。

らき⭐︎すたにて、鷲宮神社をモデルにした神社を実家とする柊かがみは、現在は現地のゆるキャラとして定着しています(https://u-note.me/author/nagasawamaki/20171015/420633)。マンガやアニメで町おこしをすることは全国でみられますが、ゆるキャラとして幅広い世代に受け入れられるようにしたのは、他の地域も見習うところがあるかもしれません。

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はじめてのハイブランド

身の回りの品にお金をかけないまま年齢だけを重ねてきました。中身が成長していなかったとしても、それなりの物を揃える必要があるだろうと思い、財布を買い換えることにしました。

 

ブランドすらよくわからないため、百貨店のフロアマップを見ながら片っ端から各ブランドの公式ホームページを巡ったところ、とあるハイブランドの財布が琴線に触れました。時間をかけると買わない言い訳を探してしまう性格のため、すぐに買いに行こうと決意しました。

 

最近仲良くしていただいている方とともに店舗へ行き、実物に触れてみると、ちゃんと物がいいのだなと当たり前のことを思いながら、内心興奮を抑えられませんでした。写真ではわからない手触りや細かい加工も確認したのち、特に気に入ったひとつを無事に購入しました。

 

初めてハイブランドでの接客を体験しましたが、購入時に個人情報をきかれるとは思いませんでした。あとドアマンから大きな声で「〇〇へようこそ」と言われたのはかなりびっくりしました。また、他のお客さんで息子と母の二人で息子の衣服を探しているのを見て、ほほえましいと思う一方で、家柄による格差も感じました(少なくとも私の親族は子供にハイブランドを与えることはありませんでした)。

 

今回はとてもいい経験をしました。人生のステージが半歩でも前に進めていたらうれしいです。